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高校教諭から米の研究機関留学、海外ボランティア…。下地美歩子さん(33)が積み上げ続ける経験は、より深く、効果あるNPO活動に生かすためだ。「女性問題と教育に携わり続ける。いつか自身の団体を主宰したい」。途上国の現状を肌で感じ続け、滞在先で得たことを県内の子どもたちに還元する。この循環に身を置くことが理想だ。(松田興平)
大学卒業後、高校の臨時教諭となった。総合学習では主にDV問題や貧困地域を題材にした。が、多くの参考資料に載る「ジェンダー」や「格差」などの語句を口にすることへ、徐々に限界を感じてきたという。「本で学んだだけでは言葉に厚みがなかった」
豊かさの中で生きる沖縄の子どもたちに、身の回りにある物の背景や社会問題を生きた言葉で伝えようと、6年間の教員生活を区切り、県男女共同参画センターへ転職。DV被害者と向き合った。
2008年に奨学生として、米国ハワイ州の国立研究機関へ留学。幅広く国際問題を学んだ。
知識を得ると、すぐに現場へ。09年9月から半年間、NPO法人のスタッフとしてカンボジアへ赴き、学校建設へ携わった。
そして、28日から同国へ再渡航する。今回はNPO法人TICO(徳島)の一員として1年間滞在し、交通事故時など、低所得者層への救急対応のガイドラインづくりを行う。「今は何でもしたい。経験が足りない」と顔を引き締める。
性暴力問題やわいろ、階層社会。異国で直面したモラルの差に何度も落胆しながら、活動に対する姿勢ができあがった。
「先進国の考え方やノウハウを単に伝えるのでなく、寄り添うことが大事。その国の価値観の下、次のリーダーが育たないと意味がない」。現場へ身を置き、未来あるボランティアを求め続ける。