選挙区での「1票の格差」が最大2・30倍だった昨年8月の衆院選小選挙区選挙は違憲だとして、那覇市の林朋寛弁護士(34)が沖縄1区の選挙無効を求めた訴訟の判決公判が9日、福岡高裁那覇支部であり、河邉義典裁判長は「投票価値の平等を侵害する違憲状態に至っていた」との判断を示した。無効請求は棄却した。原告側は上告する方針。
同選挙では、大阪、広島両高裁が違憲とし、東京高裁でも違憲状態との判断が示され、今回で4例目。
判決理由で、河邉裁判長は、人口に関係なく47都道府県にあらかじめ1議席を配分し、残りを各都道府県の人口に比例して定数配分する現行の「1人別枠方式」について、1994年の制度改正時や前回の2005年選挙の時点で、「違憲であったとまではいえない」とした。
その上で、選挙区間の人口比や有権者数比の最大格差が2倍以上の選挙区数が1割を超える状態が恒常化していると認定。その選挙区の有権者には1人0・5票以下を投票する権利しか付与していないと指摘し、「選挙区間の投票価値の不平等が、一般に合理性を有するとは考えられない程度に達していた」と判断した。
国会が是正しなかった点については、1人別枠方式を合憲とした1999年、2001年、07年の最高裁判決などから、「改正が必要と認識することは必ずしも容易でなかった」として、違憲というには至っていないとした。