急患様態 音声で記録

RNSが開発へ着手 搬送時 迅速に伝達

2010年7月28日 09時24分

 システム開発の琉球ネットワークサービス(RNS、那覇市・渡慶次賀雄社長)は病気や事故などの患者を搬送する際、救急隊員が病状やけがの状態を迅速に、効率よく病院や消防署へ伝達するシステムの開発に着手する。音声を高精度に認識する内耳マイクを使い、タッチパネル入力式のシステムで救急患者の様態を素早く記録。搬送予定の病院にデータを送り、専門医の指示も受けられる。音源分離の研究を手掛ける早稲田大学理工学術院と共同開発、千葉県市原市消防署での実証実験を経て本年度中の事業化を目指す。

 事業名は「音声&タッチパネル入力による急患記録の電子化およびそのデータ配信」。このほど、経済産業省が中小企業の研究開発力向上と実用化を推進する支援事業に採択された。開発費の3分の2の助成を受ける。

 救急車で患者を搬送中、サイレンが鳴っている状況でも救急隊員の音声を分離して認識できるという。病院や消防署はサーバーに保管された患者のデータをダウンロードし、閲覧、記入・保存できるため、重複して資料作成をする必要がない。通常、救急隊員が手書きで記録している「搬送確認書」の作成業務を効率化する目的。搬送後に確認書類を見た病院側に受け入れを断られ、次の搬送先を探す「たらい回し」を防ぐ狙いもある。渡慶次社長は「内耳マイクを活用することで、救急隊員は患者の処置などに両手が自由に使えるようにしたい。隊員の作業負荷を減らせば、患者の生存率の向上にもつながる可能性がある」と話した。

 同システムを多言語で対応できるようにして、アジアを含めた世界でのシステム輸出を目指している。

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