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統一地方選の本格スタートを告げる名護、沖縄、宜野湾、南城、石垣の5市議選が5日、告示された。5市166人の候補者は、悪天候の中、街頭に繰り出し、政策ややる気をアピール。地域活性化や子育て支援の充実など、明るい未来への約束を交わす一方、米軍普天間飛行場の移設問題に揺れる名護市では、身近な市民代表を選ぶ際にも、日米の重い課題を背負わされる戸惑いの声も漏れた。
【名護】定数27に対し37人が立候補した名護市議選は、米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり全国的な注目を集めるが、内実は、地縁血縁頼みの選挙に取り組む候補者が目立ち、基地問題を前面に訴える候補者は少ない。有権者は基地問題を意識しつつも、雇用や子育てなど暮らしの政策にも目を向ける。移設問題で翻弄(ほんろう)される市民の一票には、さまざまな思いが交錯している。
辺野古移設反対を掲げる市長派の候補者は、市街地にある事務所前の出発式で「基地問題を避けては通れない。基地依存から脱却し、市民の知恵を生かしたまちづくりを進めよう」と移設問題の争点化を訴えた。
支持者の60代女性(自営業)は「市長選で(移設)反対の民意は示されている。政府が市議選の結果を見るというのは無責任。有権者は地縁血縁のしがらみではなく、主義主張を見極めて投票すべきだ」と話した。
移設候補地を抱える市東海岸。野党系の候補者は「地域の皆さんの安定した仕事、安定した収入を得るのが一番だ」と声を振り絞った。
出陣式に参加した60代の女性は、県内外から集まった報道陣にまゆをひそめた。「マスコミは普天間だけを取り上げる。地方選挙なのに理解できない」と不満げだ。40代男性も「地域の代表を絶やしたくないだけだ」と、遊説カーに乗り込んだ候補者に声援を送った。
まだ、だれに投票するかを決めかねている有権者もいる。
ホテル従業員の金城和美さん(33)は、育ち盛りの4人の子どもがいる。「子育て支援を充実してほしい。政策と実行力のある人に一票投じたい」と話す。基地問題でクローズアップされていることには「基地だけを問われれば移設には反対。でも、暮らしの問題もある。実際に基地問題を争点にする候補者は少ないようだし…」。
福祉関係の仕事に就く29歳の男性は何を基準に投票するか、迷っている。「基地問題を市議選で問うのは違う気がする。雇用や福祉関係の課題を解決してくれる人がいれば。これから知人に頼まれることもあるかもしれない」と複雑な表情を見せた。