授業料減免 最多4780人 県立高校

昨年末に県教育庁 初めて10%超す 不況 家計に影響

2010年2月9日 09時55分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録

 県立高校の授業料を全額または半額免除する授業料減免制度を2009年度に利用した生徒数が、昨年12月末時点で4780人(前年度比344人増)に上り、過去最多となったことが8日、県教育庁のまとめで分かった。全生徒数4万6288人に占める減免率は10・33%(同0・68ポイント増)になり、初めて2けた台になった。10人に1人が授業料を払えず、減免措置を受けていることになる。県教育庁は「不況の影響で保護者の経済状況も厳しくなっている」とみている。(又吉俊充)

 申請者数は前年度比で481人増の6785人。全額免除は3390人(同196人増)、半額免除は1390人(同148人増)だった。08年度まで半額免除者が急増していたが、09年度は全額免除者も増加。背景について、同庁担当者は「世帯収入が減った、親が仕事を解雇されたなどの申請理由が多い」とし、親の経済状況が悪化の一途をたどっていると懸念する。

 減免総額は4億5382万円(同3340万円増)。授業料減免制度は、家庭の経済的事情で納付が困難な生徒に全額か半額を免除する制度。県教育庁は05年度まで減免者を全体の8%内にとどめる「8%枠」を定めていたが、県議会などの指摘を受け06年度から撤廃。以降、増加の一途をたどり、今年初めて10%を突破した。

 県は年度末まで授業料免除を受けつけており、同庁は「授業料が払えない世帯は免除申請してほしい」と呼び掛けた。

授業料以外も負担重く
社会情勢が子ども直撃

 県立高校生の授業料を助ける授業料減免制度。県教育庁は予算を増やして対応しているが、申請者は増える一方で追いついていないのが実情だ。4月からは「高校実質無償化」制度がスタートする予定で、授業料の負担は必要なくなるが、学校現場からは「厳しい子が増えている。制服代やPTA会費など、授業料以外の負担も重い」との声が上がる。

 本島南部の高校の男性教員は「経済的に厳しい生徒は増えている。入学しても制服が買えず、辞めてしまう生徒もいる」と話す。

 節約のため昼食を我慢したり、徒歩で登下校したりする生徒もいる。苦しさやさみしさから、非行に走る場合もある。「勉強どころではなく、掛け算が分からない生徒もいて、彼らはとてもつらい思いをしている。生徒たちが希望を持てるようになるには、地域の民生委員ら福祉関係の人とのかかわりも必要」とする。

 本島中部の女性教員は「本当は全額免除になってほしい状況なのに、多くは半額免除。高校生にお金の心配をしてほしくない」と声を落とす。

 高教組の松田寛委員長は「今の厳しい社会情勢がそのまま子どもたちを直撃している」と指摘。「無償化は歓迎だが、授業料以外の負担もあるので、そこも考慮してほしい」と話した。

« 最新のニュースを読む

写真と動画でみるニュース [一覧する]