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【南風原】先達から受け継いだ門中行事を後世へ正しく伝えようと、南風原町津嘉山の儀保門中でつくる「儀保一門・一心会」(儀保博康会長)はこのほど、門中行事や法事の作法などを記録した「門中のしおり」を作製した。行事以外に、門中の系統図や移民で海外へ渡り活躍する親族など門中の詳細を写真を使って網羅している。儀保会長らは「儀保門中の“手引書”。若い世代の行事参加を促し、門中間の交流促進につなげたい」と意欲を示している。
儀保門中は現在38世帯、約200人で構成。2005年には門中墓の維持管理を門中全体で行おうと法人化した。
作成のきっかけは、門中行事へ参加しない若年層が増えたことだった。さらに、線香の数やもちが必要か否かなど、すでに行事の一部があやふやになりつつあるといい、「このままでは門中行事が後世へ伝わらない」と危惧した儀保徳夫さん(64)が2年前の同会定期総会で提案した。
会長らを筆頭に8人の編集委員会を結成。行事に詳しく「門中の生き字引」と呼ばれる儀保忠義さん(84)が委員長に就き、各家庭への聞き取り調査や行事の記録、親族が持つ古い写真の収集などを行い、作製にこぎ着けた。
旧暦1月3日の初御願に始まる年9回の年間行事や、法事ごとに変わる拝み場所の地図と写真のほか、供え物一覧や拝む意味なども明示。
さらに、1908年にブラジルへ渡り賭博師として名をはせた「イッパチ」こと故儀保蒲太さんら海外へ渡った門中の人々も紹介。門中墓に葬られている故人名や門中の歴史年表なども掲載している。
徳夫さんは「先祖や拝みへの敬いの心が醸成できれば門中内でのネットワークづくりにもつながる。大切なことを後世へつなげる虎の巻になればうれしい」と期待した。しおりは、2012年2月に開催される門中の定期総会で各世帯へ配布するという。