低価格で防災システム開発へ

2012年1月18日 09時35分

 システム開発のテン・クリエイション(沖縄市、有銘政秀代表)と、地理情報システム(GIS)の活用方法を研究するGIS沖縄研究室(八重瀬町、渡邊康志代表)が自治会単位で手軽に利用できる防災システムの開発や地図の作成支援に取り組んでいる。既存の防災システムや地図作成には高額な料金負担が生じるため、低料金で利用できる体制を構築する。沖縄市の高原地域で実証実験を重ね使い勝手のいいシステムに改良、県内全域での普及を目指す。

 テン・クリエイションは震災発生時に、避難地域や要援護者などの情報を対象地域の防災委員に発信し、迅速に避難連絡がとれる体制をつくる。

 ネット経由で情報が共有できるクラウドを活用することで、消防署や病院、自治会などの各関係団体との連絡をスムーズにする。協力企業が開発した、プログラムの自動生成ソフトを使うため利用料を月額1万円以下に抑えられるという。

 有銘代表は「行政レベルで開発すると数百万円掛かるが、地域主体で気軽に使えるようにしたい」と意気込む。

 GIS沖縄研究室は国土地理院の標高データや総務省の地番情報などを、グーグルマップに落とし込み、避難ルートの選定や要援護者の避難体制など災害時の対応計画を策定するための防災地図を作成する。

 無償のデータを利用するため地図作成の費用が掛からず、表計算の「エクセル」で地域住民でも手軽に作成できるという。

 同研究室は、地域住民の要望を受けてワークショップを開催し、地域住民への技術習得をサポートする方針だ。渡邊代表は「地域住民が防災地図を作成することで、街の危険地域に目が向くようになる。住民同士の情報共有につながり、防災意識の高揚になる」と話した。

 高原自治会を中心とした同地域の住民は22日に自主防災組織を立ち上げる。両者は同地域の避難訓練の実績を基に、システムや地図の完成度を上げていく方針だ。

 平安座朝信自治会長は「GISの利用で自主防災の体制を整えられる。予算的な面もあるが、活用できるよう導入を検討したい」と話した。

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