[大弦小弦]時折、大音量の音楽を鳴り響かせ…

2012年1月30日 09時34分

 時折、大音量の音楽を鳴り響かせながら信号待ちをする車を見かける。乗っている人はいたってご機嫌。しかし、周りにとってはただの騒音でしかない

 ▼古今東西、音をめぐるトラブルは多い。隣家のピアノがうるさい、とかイヤホンから漏れる音が耳障りだ、とか。ときには刃傷沙汰(ざた)となる事件も報道される。音への認識は大小にかかわらず人それぞれであり、とても繊細だ

 ▼東村高江で進められている米軍のヘリパッド移設工事で、沖縄防衛局が拡声器を使って、座り込みを続ける住民に移動を促した。10台ほどを使用したというから、やんばるの森も驚いたろう

 ▼防衛局の対応は、稚拙で滑稽にも思える。しかし、米軍基地周辺では、「爆音」とも称される軍用機のごう音に悩まされる人々がいる。絶え間なく続く音が、肉体的な痛手以上に、不安や不快など精神的な圧迫感をもたらす

 ▼ごう音に苦しむ県民の痛みを認識しているはずの防衛局による今回の大音量の攻撃は、「ここまでやるか」との思いが消えない。県民感情を踏みにじるもので嫌がらせに等しい。住民を敵視するような悪意さえ感じる

 ▼オスプレイの騒音レベルでは、ハワイと沖縄で格差があることも判明した。日本政府は、音に対する鈍感さを自覚し、もっと県民の声に耳を傾けた方がいい。(平良哲)

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