「普天間は閉鎖を」元米高官が論文

2012年1月31日 10時31分

 米政府幹部向けに発行されている専門紙「フェデラル・タイムズ」の電子版は29日付で、元国防副次官のレイモンド・デュボア戦略国際問題研究所(CSIS)上級顧問らの論文を掲載した。この中でデュボア氏らは「普天間の閉鎖と沖縄における海兵隊全体の見直し、数十億ドルに上るグアム移転計画の縮小」などを訴えている。

 論文では、日本の思いやり予算などのため海外の米軍基地は相対的に安上がりとの主張に対して「兵士や家族への住居、交通の提供、子どもたちへの教育、基地内の安全確保や外国への〝賃料〟の支払い」などのコストが存在すると反論。

 その上で、これらを外国に支払うより、国内で支出した方が米経済によい影響を与えると強調。さらに、コスト面以上に同盟国との関係を悪くする例として「おそらく最も悪影響が大きく、しばしば反米主義を生んでいる」普天間飛行場を例に挙げ、米国内基地の整理縮小(BRAC)と同様、同飛行場を含む海外基地の閉鎖とグアム計画の縮小や西欧での一段の基地縮小が必要とした。

 論文はまた、大統領選・議会選を控え超党派の活動がほとんど消えた米政界で、海外基地の整理縮小に取り組む超党派議員の取り組みを、米軍の海外展開を見直して無駄な在外基地を閉鎖し、かつ同盟国との関係を改善する千載一遇の好機とすべきだとしている。

 普天間移設問題をめぐっては、昨年11月にジョセフ・ナイ元米国務次官補が、米海兵隊の豪州配備は同盟国・日本との関係をこれ以上悪くしないためにも賢明な政策だと指摘。今月は保守系シンクタンクの研究員が、辺野古移設は日米と沖縄いずれにも利益をもたらさないとする論文を経済誌「フォーブス」電子版に発表した。米大統領選・議会選を前に、歳出削減と日本との良好な同盟関係維持の観点から、同飛行場の県内移設を見直すべきとの主張が最近相次いでいる。

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