国、沖縄「密約」で西山氏への謝罪否定

2012年2月22日 09時45分

 【東京】政府は21日、沖縄返還をめぐる日米両政府の「密約」問題について「長期間、国民に明らかにされてこなかったことは遺憾だ」とする一方、問題をスクープし、後に国家公務員法違反で有罪となった元毎日新聞記者の西山太吉氏に対し、公式に謝罪する意思はなく、名誉回復措置を取る考えもないとする答弁書を閣議決定した。糸数慶子参院議員(無所属)の質問主意書に答えた。

 7日の参院予算委員会で、岡田克也副総理が西山氏に対し「国家の密約の中で犠牲になった方の一人であり、今までのご努力、ご苦労に対しては本当に申し訳ない」と述べたことについて、答弁書は「個人の真情を述べたもの」とし、政府見解ではないとした。

 西山氏が明らかにした返還時の原状回復費400万ドルの肩代わりをめぐる密約について、外務省有識者委員会は2010年3月に「広義の密約」と認定したが、同省の別の調査で「(密約関連)文書は発見されず、作成されたかどうかも確認できなかった」と説明していた。

 答弁書は「沖縄返還当時の状況は簡単に判断できるものではない」とした上で、有識者委の報告書を引用し「外交にはある期間、ある程度の秘密性はつきものであり、当時の国際環境や日本国民全体の利益・国益に照らして判断すべきだ」と指摘。返還密約問題の「歴史的な評価は今後定まってくる」とした。

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