沖縄戦で米軍の捕虜となり、移送されたハワイで亡くなった県出身者12人の慰霊祭に向けて、県内からの訪問団が2日正午すぎ、那覇空港を出発する。空港で開かれた結団式で、慰霊祭実行委員会共同代表で元捕虜の渡口彦信さん(90)=読谷村=は12人の遺骨を遺族に返したいとの強い思いを改めて述べ、「慰霊祭はハワイを拠点に平和を発信する場にしたい」と語った。

ハワイでの慰霊祭に向けた結団式で、あいさつする渡口彦信さん(左)=2日午前、那覇空港

 県を代表して同行する浦崎唯昭副知事は「異郷の地で眠る戦没者の御霊に祈りをささげたい」とあいさつ。もう一人の共同代表、高山朝光沖縄ハワイ協会長(82)も12人の鎮魂と恒久平和、ハワイとの絆を強める機会にしたいと語った。

 県内からの訪問団は元捕虜や遺族らで、既にハワイ入りした人を含めて70人余。この日は54人が出発。慰霊祭は現地時間の4日午後3時(日本時間5日午前10時)からホノルル市の慈光園本願寺で開かれる。ハワイ沖縄連合会など県系移民を含め200人規模となる見通し。

 一行は5泊7日の滞在中に収容所跡地など元捕虜の縁の地を訪れる。沖縄出身捕虜2人の墓標がこのほど見つかった米軍施設スコーフィールドでは、両共同代表と浦崎副知事によるレイの献花や琉球古典音楽の人間国宝・照喜名朝一さんによる追悼の三線演奏などが予定されている。

 オアフ島ワイパフで4月下旬に着工した「ハワイ沖縄プラザ」を視察するほか、ハワイ沖縄連合会との交流、県系2世兵らも眠る米国立太平洋記念墓地「パンチボール」訪問などの日程が組まれている。

 実行委員会が慰霊祭に合わせて作ったハワイ沖縄捕虜の体験記「平和への道しるべ」は税込みで1冊千円。問い合わせはハワイ沖縄プラザ建設募金推進本部、電話098(887)0116。