2017年(平成29年) 8月20日

1935沖縄 よみがえる古里

戦前の沖縄、時代写す貴重な資料 元朝日記者の家族が託す

 今回、発見された戦前沖縄の写真群は、朝日新聞大阪本社(大阪市)の倉庫内で確認された。約18年前に写真部OBの家族から「引き取ってほしい」と託された段ボールに入っていた。(「1935沖縄」取材班・与儀武秀)

糸満の取材に訪れた守山義雄記者(右端)と案内した(左から)豊平良顕さん、小学校教員の安仁屋政栄さん、玉城瑩さん(写真は朝日新聞社提供)

 約2年前に社員が箱の中を確認したところ、ガラス乾板やネガフィルムが入った小箱が多数あり、その一つに沖縄のネガとメモ書きがまとめて入っていた。箱には「沖縄」と書かれ、上面に「特別箱」「特別雑品箱」「貴重品有り」などの文字があった。

 同社がネガの内容を確認してデジタル化。損傷の激しいカットはデジタル化した画像を補正した。沖縄関連277カットのほかには昭和初期の京都の祇園祭、花魁(おいらん)道中、石川県舳倉(へぐら)島の海女(あま)漁の様子などの写真もあり、約千カットをデジタル化した。

 沖縄関連写真は、大阪朝日新聞のカメラマン藤本護さんが撮影。取材をしたのは社会部記者の守山義雄さん(いずれも故人)。糸満で撮影された写真には守山さんのほか、1935年10月から大阪朝日新聞の那覇通信部で初代主任を務め、戦後沖縄タイムス社創設に加わった故豊平良顕さんの姿もある。連載取材で来県した2人を豊平さんが案内したとみられている。

 倉庫で写真を見つけた朝日新聞大阪本社フォトアーカイブ担当次長の清水隆さんは「撮影の10年後、人々の暮らしや風景が戦火に奪われるとは誰も想像できなかっただろう。写真を見ていると日常の生活が、どれだけ大切なものなのか分かる」と感慨深げに話した。

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 戦火に包まれる前の沖縄がよみがえります。待望の写真集が朝日新聞出版社から全国販売。「糸満」「那覇」「久高島」「古謝」と地域ごとに章立てされ、82年前の人々の生き生きとした様子が鮮明なモノクロ写真で紹介されています。

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