沖縄県うるま市にある中部農林高校の食品科学科の生徒がこのほど、クヮンソウ(和名・アキノワスレグサ)の花や葉を使ったドレッシングを開発した。5月21日には校内で限定21セットの試験販売を実施。今後は花が咲く秋ごろの一般販売を目指して、校内で栽培に取り組む。

中部農林高の生徒たちが開発した「クヮンソウかけるドレッシング」

中部農林高食品科学科3年の有志でつくる「クヮンソウ広め隊」のメンバー=5月日、同校

中部農林高の生徒たちが開発した「クヮンソウかけるドレッシング」 中部農林高食品科学科3年の有志でつくる「クヮンソウ広め隊」のメンバー=5月日、同校

 クヮンソウはユリ科の植物で、鮮やかなオレンジ色の花を付ける。安眠やリラックス効果があり、沖縄の伝統野菜の一つとして、昔から食用や薬用に栽培されてきた。

 だが、同校によると近年は生産農家が減少傾向にあり、食卓に並ぶ頻度も減ってきているという。農家から「クヮンソウの普及に力を貸してほしい」との依頼を受け、ことし2月に同科の現3年生有志6人が「クヮンソウ広め隊」を結成。約3カ月かけて、家庭で気軽に食べてもらえるように花と葉を使った2種類のドレッシングを開発した。

 花のオレンジ色や葉の緑色を最大限生かすように、白色で味も主張しすぎないタマネギをベースにした。ほどよい酸味が特長で、味の決め手にワインビネガーや砂糖などを煮詰めた調味料「ガストリック」を加えてコクを深めた。

 リーダーの比嘉千捺さん(17)は「花に比べて、もともとうま味成分が含まれている葉のドレッシングの方が少しまろやかになっている」と味の違いを説明。「ドレッシングで伝統野菜の普及に貢献していきたい」と意気込んだ。

 パッケージにはクヮンソウの花をイメージした妖精「クヮンちゃん」のイラストを付けた。デザインした照屋リネカさん(17)は「小さい子にもクヮンソウに興味を持ってほしいと考えた」とにっこり。

 現在は校内でクヮンソウを70株ほど育てており、材料となる花が咲く9月から11月にかけて収穫し、ドレッシングの一般販売も検討している。

 同科の平良一朗教諭(43)は「地域伝統の島野菜を使った商品開発の経験を通して、生徒たちには多くのことを学んで成長してほしい」と語った。(中部報道部・大城志織)