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  • 伝統染織に使う染料の原料「リュウキュウアイ」、生産量が激減
  • 台風や生産農家の減少などが影響、2016年に在庫が底をつき出荷制限
  • 出荷量の回復に取り組むが、製造所は「安定生産できる仕組みが必要」

 伝統染織に使用される染料の原料である「リュウキュウアイ」が台風による塩害被害や生産者不足のため生産量が減少している。沖縄県内生産量の約9割を担う琉球藍製造所(本部町伊豆味)では2016年、15年の生産量が例年の目標値である4トンから7割少ない1・4トンにとどまり、出荷量を制限してきた。生産増加に向け、16年に作付面積を拡大、17年の出荷分は回復に向かう見込み。

(資料写真)琉球藍染の織物

 リュウキュウアイは沖縄本島北部地区を中心に栽培され、植え付けから出荷までの期間は約半年。例年は、6月と11月に2トンずつ出荷していた。10~12年に沖縄本島を襲った台風による塩害のため、生産量が激減した。さらに七つの契約農家があったが、昨年、高齢化による廃業や兼業への転向などで農家の数は約半数となり、生産量減少に拍車をかけた。

 在庫を切り崩して出荷していたものの、昨年1月に在庫が底をつき、同月から取引先へ出荷制限を始めた。生産量を回復するため、昨年末に親族を中心に農地を拡大し、作付面積を約6600平方メートルに広げた。出荷量は順調に推移する見通しで、17年6月は1・5トン、11月は3トンを見込む。

 同製造所を運営する仲西利夫さんは「リュウキュウアイの生産体制は依然不安定である」と指摘。「伝統工芸品に利用されているリュウキュウアイの重要性を多くの人に理解してほしい。安定生産できる仕組みが必要だ」とし、施設整備の必要性を訴えた。