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  • 映画「ハクソー・リッジ」の舞台となった前田高地を訪れる人が増加
  • 沖縄戦の「武器を持たない衛生兵」を描いた作品。米軍関係者も訪問
  • かつての激戦地の眼前に普天間飛行場。ガイド「平和を見つめ直して」

 沖縄戦中の前田高地の戦いを舞台にしたメル・ギブソン監督の米映画「ハクソー・リッジ」が24日から、全国ロードショーされる。同作品は2017年第89回アカデミー賞の2部門を受賞。公開を前に、沖縄県浦添市内ではさまざまな関連イベントが企画されている。前田高地の戦跡を案内している「うらおそい歴史ガイド友の会」の宮北知佳さんは「映画を通して人の命の大切さや恒久平和を、国内外問わず、見直す機会になれば」と期待を込める。(浦添西原担当・伊禮由紀子)

沖縄戦当時、日米両軍の激戦が繰り広げられた前田高地の絶壁(うらおそい歴史ガイド友の会提供)

前田高地が舞台の米映画「ハクソー・リッジ」をPRするうらおそい歴史ガイドのメンバー=7日、浦添グスク・ようどれ館

沖縄戦当時、日米両軍の激戦が繰り広げられた前田高地の絶壁(うらおそい歴史ガイド友の会提供) 前田高地が舞台の米映画「ハクソー・リッジ」をPRするうらおそい歴史ガイドのメンバー=7日、浦添グスク・ようどれ館

 映画は、沖縄戦に従軍した主人公デズモンド・ドスが前田高地での激戦のさなか、「武器を持たない衛生兵」として1人も敵を殺さず、敵味方なく治療に当たった実話をベースに描いている。

 前田高地は、浦添城跡を含む市前田集落の北側に広がる標高約120メートルの高地で、首里軍司令部から北東に約4キロの地点にある。当時、日本軍は米軍の首里侵攻を防ごうと防衛線を張り、同高地の絶壁では日米両軍による激しい攻防戦が繰り広げられた。

 米国で映画が公開された昨年11月以降、米軍関係者や観光客など、海外から前田高地を訪れる人も増えているという。

 宮北さんは「前田高地からは、宜野湾市の普天間飛行場も見渡せる」と話す。「72年前の激戦地だった場所から、今も米軍基地が目の前に広がる現実を世界中の人たちに見てもらい、二度と同じ過ちを繰り返さないよう、いま一度平和を見つめ直してもらいたい」と願った。

 市は24日の映画公開に合わせ、さまざまな関連企画を開催。16日午後7時からは浦添市中央公民館で、「激戦地『浦添・前田高地の戦い』~映画『ハクソー・リッジ』舞台から学ぶ~」と題した講演会、18日には浦添グスク・ようどれ館を出発し、うらおそい歴史ガイドの案内で「前田高地の戦跡巡り」を実施した。