説教くさいババーにはなりたくないなと思う。でも時々止まらない。例えばこの主人公バウアー。祖国が犯した罪に全身全霊で向き合っている。自分のためじゃない。

「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男」の一場面

 大戦後の祖国再生のために「ユダヤ人大量虐殺」という大罪から目を背けようとする祖国に立ち向かった男。仲間は部下が一人。この部下君が生意気でまたいい。先輩にぶつかって玉砕して仕事ってものを知っていく。若いうちは怒られればいい。みんな何をそんなにおびえて生きてるんだか。バウアーは闘い、ドイツに罪を認めさせた。結果、祖国にいい未来が待っていた。

 一方追われるアイヒマン。考えることをやめた男。ヒトラーが怖すぎて言いなりになり虐殺を実行する。結果、戦犯認定で逃亡するも死刑。

 闘う人と逃げる人。スケールの大小はあれど、生きているうちは闘った方がいい。(桜坂劇場・下地久美子)

桜坂劇場であす17日から上映予定