【ジュネーブ16日=阿部岳】沖縄平和運動センターの山城博治議長らは16日、スイス・ジュネーブの国連人権高等弁務官事務所を訪ね、日本政府による基地建設と人権侵害を報告した。山城議長の拘束を懸念し、共同緊急アピールを政府に送った特別報告者のアシスタントら国連職員が対応し、「今後も見守っていく。安心してほしい」と述べた。

国連職員に最新の状況を説明する山城議長(左から2人目)ら=16日、スイス・ジュネーブの国連人権高等弁務官事務所

 山城議長は「人権のとりでを訪れることができて光栄に思う」とあいさつし、2月に出たアピールが保釈の力になったと感謝を伝えた。その上で「民主主義を掲げる日本で、少数派である沖縄の意見が圧殺されている」と訴えた。

 金高望弁護士は山城議長の拘束について「形式的な法の適用で、国際人権基準を満たしていない」と指摘。保釈の条件として事件関係者との接触が禁止されているため、運動の現場に復帰できていないことなど最新の状況を説明した。

 国連職員側は沖縄の人権状況改善に役立つ手続きを紹介。「引き続き情報を提供してほしい」と求めた。

 山城議長らはこの日、海外政府の国連代表部とも面会した。加盟国が互いの人権状況をチェックする「普遍的定期審査(UPR)」で日本が11月に対象になることから、日本に対する質問を準備するよう要請した。

 国連訪問を企画した沖縄国際人権法研究会の共同代表、星野英一琉球大教授は国連職員らとの面談について「充実した内容だった」と総括。「今後も他のNGOと協力して働き掛けを続けていきたい」と語った。

 山城議長ら一行は18日夜、沖縄に戻る。