【名護】米軍普天間飛行場返還に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は27日、大浦湾側のキャンプ・シュワブ沿岸部で、クレーンや支柱の付いた大型作業船2隻と資材運搬船3隻を使った作業を始めた。2013年の埋め立て承認後、大型作業船の投入は初めて。翁長雄志知事は前日、専門家による辺野古埋め立て承認の検証が終了するまで作業を中断するよう求めたばかり。翁長知事は27日午前、記者団の質問に「大変残念。できる限りのことをしてこれに対処したい」と不快感を見せた。

クレーンでコンクリートブロックをつり上げ、海中に沈める作業が進められたキャンプ・シュワブ沿岸=27日午後3時5分、名護市辺野古(伊藤桃子撮影)

 深場12カ所での海底ボーリング調査の履行期限は3月末に迫っており、防衛局は準備を急ピッチで進めている。政府の強硬姿勢に現場では海と陸の抗議が強まっている。

 防衛局は、27日午前7~8時までに大型作業船など5隻がシュワブ沿岸部の水域に入ったと説明した。埋め立て承認申請ではジュゴンへの環境保全措置として海上工事の作業を「基本的に日の出1時間後から」と明記しているが、日の出前に船を移動させた。

 作業船などは海保が利用する浮桟橋より北側のフロート内に停泊。小型船で浮桟橋付近のフロートを二重にしたほか、大型船のクレーンでコンクリートブロックをつり上げ、海に沈めた。午後5時すぎまで続いた。

 防衛局は昨年の台風で流された反省からフロートをブロックで固定する。県は岩礁破砕に関する県の許可が必要ではないかとの見方で、今月16日にブロックの設置場所などを防衛局へ質問。防衛局は回答しないまま、設置を始めた。

 関係者は「ボーリング調査のスケジュールに変更はない。県との必要な調整、手続きは済んでいる」と問題視しなかった。

 新基地建設に反対する住民らはカヌーや船に乗って現場海域に近づき、抗議の声を上げた。

 海上保安庁はゴムボートで警戒し、オイルフェンスやフロート内への進入を阻止した。