沖縄戦の戦没者の遺骨を遺族の元へ返そうと、遺族らにDNA鑑定の集団申請への参加を呼び掛ける集会が22日、沖縄県浦添市内であった。遺族らは「生き残った者の責任」「家族の墓へ一緒に入れてあげたい」などと、戦後72年を迎えてもいまだ戻らない家族の遺骨の帰還に期待を込めた。沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」(具志堅隆松代表)の主催。

沖縄戦遺族のDNA鑑定集団申請の参加者募集の集会会場に詰めかけた遺族らや報道陣=22日、浦添市社会福祉協議会

 遺族ら約60人が参加し、そのうち32人が申請書を提出。事前提出分を含め、計50人分が集まった。7月11日にも第1次として厚生労働省に申請する。

 同省はこれまで事実上、軍人・軍属の遺族に限っていたDNA鑑定の呼び掛けを、民間人の遺族にも拡大する方針を示している。

 名護市出身で、護郷隊に招集された兄を亡くした花城須江子さん(80)=那覇市=は「終戦直後、父が遺骨を探すために南部のあちこちを探していたのを思い出す。骨の代わりに海で拾った石20個を骨つぼに入れていた。兄にかわいがってもらっていた。妹として元気なうちにできることはしておきたい」と涙を浮かべながら話した。

 父と姉2人、祖母を亡くした与那原町の又吉政義さん(73)は「父がいたから私がいる。母はひとりで私と兄を育ててくれ、とても苦労していた。父の遺骨を(二十数年前に亡くなった)母がいる墓へ一緒に入れてあげたい。それが親孝行になると思う」と話した。その上で「遺骨の返還は国の責任で早くやるべきだ。希望する全ての遺族のDNA鑑定をしてほしい」と国に要望した。

 具志堅代表は「全ての遺骨と希望する遺族の鑑定をするべきだ。遺族は高齢化し、年々少なくなっている。われわれが声を上げないと前に進まない」と、多くの遺族の参加を呼び掛けた。