ゆっくりと周囲を見渡しながら、上原愛音(ねね)さん(17)=宮古高校3年=が力を込める。〈おばあ、大丈夫だよ〉。一度も原稿を見ることなく、自作の平和の詩を暗唱した。

平和の詩を朗読した上原愛音さん(宮古高3年)=23日午後0時半すぎ、糸満市摩文仁・平和祈念公園

 爆音の中をはだしで逃げる「おばあ」。赤子の口をふさぐ「おじい」。祖父母や曾祖父母の世代の悲しみが、夏の風に運ばれて人々の胸に染み通った。

 ひときわ声のトーンが上がったのは、〈誓おう〉のフレーズ。戦争のない世界に向け、「一緒に誓ってほしい」と念じた。

 平和の礎には、身内の名前も刻まれている。この日、会場を包む鎮魂の祈りに共鳴し、献花の時には涙が出たという。

 「みんなに見守られているような、一つになったような感じがしました。県民の願いが世界中に、そして戦没者の方々に届いてくれるといいなと思います」。大役を終え、ほっとした表情を浮かべた。