瞳の輝きから、異国の地で目標に向かうやる気が伝わってきた。介護福祉士を目指し、県内の養成施設でベトナム人留学生5人が学んでいる(本紙27日付)

▼入管難民法改正で9月から在留資格に「介護」が加わり、留学生にとって日本で働く新たな道が開ける。介護現場の期待は大きい

▼高い専門技術を身に付けた外国人の受け入れに政府は積極的だ。一方、いわゆる「単純労働」のための入国は認めていない。だが、低賃金で重労働の職場は、日本人のなり手がおらず、外国人があふれる

▼穴埋めしているのは、本来勉学のために来日しながら、法の制限を破ってまでも働く留学生たちだ。そこに社会のひずみが潜んでいないか。彼らの実像に迫ろうと、本紙は昨年12月からキャンペーン報道を始めた

▼人口減少が続き、人手不足を補うには外国人なしでは成り立たないと言われる日本。取材を通して浮かび上がったのは、名目は「留学」でも実際は「出稼ぎ」のような学生であり、彼らの生活実態にそぐわない法制度だった

▼外国人労働者の受け入れにはさまざまな意見があるだろう。単なる数合わせでは、日本社会にとっても外国人にとっても有益なものにならないはずだ。いかに「共生」できる環境を整えるか。それを追求することは、この国の未来予想図を考えることでもある。(西江昭吾)