名護市辺野古新基地建設で、沖縄防衛局が埋め立て本体工事の着手までに沖縄県から得る「同意」が少なくとも2件ある。翁長雄志知事は昨年11月の県知事選で「権限を行使して(建設)を止める」と明言しており、第三者委員会(大城浩委員長)が結論を出す7月初旬の前にも、知事権限で建設を足止めすることは可能だ。

 県が承認時に求めた「留意事項」では少なくとも(1)着工前に詳細な設計図となる実施設計(2)ジュゴン保全など工事中の詳細な環境保全策-の2件について協議することが明記されており、防衛局は今春にも予定する本体工事の着手前に県との協議が必要だ。

 留意事項に法的な拘束力はないが、国が過去に留意事項を守らなかった事例はなく、県は「当然守ってもらうべきもの。県と防衛局双方が適切と判断すれば協議を終える」(海岸防災課)との考え。逆に県が同意しなければ本体工事に着手できないことになり、調整が難航すれば協議が長期化する可能性もある。

 協議では環境部局の意見を聞く手続きもある。県関係者は「協議は少なくとも1カ月、翁長知事の政治的スタンスを踏まえればさらに長引くだろう」との見通しを示す。

 さらに本体工事着手前に限らなければ、サンゴ移植に伴う「特別採捕許可」や、防衛局が一度取り下げた公有水面埋立法13条に基づく変更申請の再提出も想定される。県幹部は知事公約の実現に向けて「承認取り消しのように決定打とはいかないが、数ある知事権限で時間は稼げる」とみている。