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  • 健康志向の高まりで、リコピントマトなど高栄養野菜が人気
  • 消費者からは、栄養価や安全性が高い上、おいしいと評判
  • 売り手は、一大市場への成長を狙い、取扱量をアップへ

 スーパーの野菜売り場で、特定の栄養素の含有率を高めた「高リコピントマト」や、屋内で人工光を使って栽培したレタスなど、新しい野菜に注目が集まっている。栄養価や安全性の高さ、おいしさから消費者にも人気だ。売り手は「一大市場に成長する」と期待している。(久高愛)

リコピンを多く含むという高リコピントマトは需要が安定している野菜の一つ=サンエー那覇メインプレイス

 血糖値の低下などに効果が期待されるリコピンを多く含む「高リコピントマト」は10年ほど前からスーパーに並ぶ。サンエーの青果バイヤー譜久里淳さんは「この2、3年で徐々に人気が高まっている。有機野菜など品質や味、栄養面を重視する消費者が増えてきた」と語る。年内には特定の栄養素を多く含む野菜を機能性野菜と表示して販売できるようになるといい「今後は一大市場に成長する可能性がある」と期待を込める。

 りうぼうストアでは昨年から低カリウムレタスの販売を始めた。「糖尿病など、カリウム摂取に制限がある人もいる。健康志向が高まり手に取る人も増えてきた」と語る。販売量はこの1年で1・5倍ほど伸びているという。

 今後はピロリ菌の除去が期待されるスルフォラファン成分を通常より3倍多く含むというブロッコリーや、ポリフェノール含有率を高めた水菜の販売を拡大する予定。青果バイヤーの喜納正史さんは「市場に出回る商品の種類も増えてきた。今後は取扱量を増やしていく」と意気込む。

 もう一つの新たな野菜は人工光を使った「植物工場」のレタスやハーブ類だ。イオン琉球では3年ほど前から大型店舗で植物工場の野菜を販売する。広報担当の喜納優子さんは「季節を問わず安定供給できる点で消費者のニーズはある」と手応えを語る。現在は葉物中心だが「種類が増えると需要は伸びるだろう」と市場拡大を見込む。

 スーパーでリコピントマトを買った那覇市内に住む安波連康子さん(67)は「色も真っ赤で甘みが強い。トマトはいつもこれと決めている。味もよくて栄養価も高いから一石二鳥」と語る。工場野菜のレタスを手に取った南風原町の宮城香奈恵さん(38)は「無農薬で安全。忙しい朝にさっと使えて重宝する」。ほかの野菜に比べて割高だが「レタスはしなりやすいので、使い切りサイズがちょうどいい」と話した。