沖縄戦に巻き込まれた学徒隊の動きをコースでたどり、壕や解散命令が出た場所など戦跡で、スマートフォンやタブレット端末から証言や戦況などの音声を聞くことができる新たな取り組みが2015年度に始まる。沖縄県はQRコードがついた案内板設置費用などの予算案を19日開会の県議会に提案する。

 県平和援護・男女参画課によると、戦後70年を迎え、学徒隊の生存者による語り部の活動が減る中で、若い世代に沖縄戦の悲惨な実相を伝えることが目的。学業半ばで多くの命が失われていく経過を、若い世代が現場で追体験することが継承につながると企画した。

 鉄血勤皇隊や、ひめゆり、白梅、梯梧(でいご)など21の学徒隊があった。女子生徒は負傷兵の護送や看護、戦死者の埋葬など、男子生徒は通信や伝令、最前線での戦闘員として沖縄戦に巻き込まれ、多くの命を失った。

 県は同窓会に証言の資料提供を依頼し、案内板の設置場所などを調整した上で、11月ごろから運用を始めたい意向だ。学校跡などから出発し、野戦病院壕や慰霊塔などをたどる学徒隊ごとのコースは宮古・八重山を含め、県内全域。案内板は計50カ所以上を想定している。(溝井洋輔)