2017年(平成29年) 11月21日

大弦小弦

[大弦小弦]地元の宮森小で起きたことを、もっと伝えたい…

 「地元の宮森小で起きたことを、もっと伝えたい」。半年前に解散したうるま市石川の小中学生でつくる劇団「石川ひまわりキッズシアター」が6月28日、再始動した。29日付の記事を読み、胸が熱くなった

▼上演した劇は1959年6月30日、石川・宮森小への米軍機墜落を題材にした「私たちの空」。亡くなった児童11人と住民7人の無念さ、遺族の悲しみをダンスや歌で表現したという

▼5年前、劇団の結成を取材した。デビュー作は芸人・小那覇舞天(ぶーてん)さんの心をテーマにした現代劇。終戦直後、約3万の避難民がひしめく石川の収容所内を回って三線を弾き、「ぬちぬぐすーじさびら」と踊ったのはなぜか。メンバーは祖父母に舞天さんの思い出話を聞き、沖縄戦を調べた

▼学ぶうちに歴史上の人物だった舞天さんが身近なおじさんになり、そのすごさを伝えたくなる。舞台には「悲しむ人々を漫談で笑わせ、励まし続けた舞天さんを知ってほしい」との思いがあふれていた

▼劇団が再結成されたのは子どもたちが声を上げたからだ。「いまだに墜落を思い出して涙を流す人がいる。ずっと伝えるために続けたい」と

▼舞天さんや宮森墜落を考えていくと、命の重さを知ることに行き着く。墜落から58年が過ぎ、風化が危惧される中で、しっかり受け継ごうとする子どもたちが地元にいる。(磯野直)

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