進学する時、就職する時、引っ越しの時-新生活に期待が膨らむのと同時に、誰しも不安を感じる。18歳で、何の後ろ盾もなく社会に出るとなれば、なおさらだろう

▼それぞれの事情で児童養護施設に暮らす子どもたちは、施設の対象が児童福祉法で18歳未満となっているため、高校を卒業すると、そこを出なければならない

▼出費を抑えるため多くが就職・進学先の寮に住むことを選ぶ。寮がなくてアパート暮らしとなれば、負担は増す。いずれにしろ生活必需品は自分でそろえなければならない

▼近年、養護施設の子らを対象に運転免許取得への官民の援助や沖縄大の授業料全額免除などの奨学生、民間の奨学金、昨年末には琉球放送ラジオのキャンペーンで募金が集まるなど理解と支援が、少しずつ広がってはいる

▼沖縄市にある美さと児童園からは、今春7人が巣立つ。同園では、卒業生を継続的に支えようと昨年末に自立支援会を発足し、法人・個人会員を募り、広く寄付を集めている(4日付本紙)。支度金的援助のほか、体制が整えば相談などのアフターケアも、現在の卒園後1年から成人か専門学校・大学卒業まで延ばしたいとしている。しかし目標額にほど遠いのが現状だ

▼夢に向かう彼らの不安を少しでも小さくするためにも、多くの手が差し伸べられることを願う。(安里真己)