北大東村南の海岸で漁港建設が進んでいる。「南大東漁港北大東地区」は2017年度に利用開始予定で、大型の20トン漁船約45隻が入る広さ。開港で得られる効果に、漁民や島民から注目が集まる。

整備が進む「北大東漁港」。20トンの大型漁船45隻ほどが停泊できる広さだ=4日、北大東村南

北大東村の場所

整備が進む「北大東漁港」。20トンの大型漁船45隻ほどが停泊できる広さだ=4日、北大東村南 北大東村の場所

 那覇から東方約360キロの北大東村は人口約580人の島だ。周囲に接岸・停泊できる場所がなく、漁を終えた船はクレーンで陸地に揚げる必要がある。

 そのため、北大東にある漁船約20隻は釣り上げ可能な小型の2トン未満だけ。海がしける冬場には数週間漁に出られないこともあり、島にクレーン運転士も多くはいないため、大漁を予想しても自由に操業できないという。

 開港で船が大型化し、出漁日数が増えれば漁獲量も増える。北大東村水産組合(組合員約20人)の知花実組合長(50)は「年間の水揚げ量は25トン前後。ささやかな目標だが、倍の50トンまで増やしたい」と話す。

 島の灯台から東方、西方、南方のおよそ10キロ沖のパヤオ(魚礁)ではサワラやキハダマグロが捕れる。

 村は県の支援を受け、準備資金の乏しい漁民向けに、5トン程度の船を貸し出せないかを検討している。

 組合は昨年から、0・5ミリほどの粒状で魚を傷つけないスラリー氷を導入。また、「神経締め」で鮮度を保つ手法も広がるなど、島外への大漁出荷の可能性が広がる中、漁師の意識も変わりつつある。知花さんは「漁港が大きくなるだけでは駄目。北大東の魚はいい、と評価してもらう努力が必要だ」と力を込める。

 小さな島にある資源を有効活用しようと、村はサトウキビの防風林代わりだったゲットウや、漁港建設で掘り出された鉱物ドロマイトに着目。化粧品製造会社エコマップ(那覇市、三輪恵美社長)と商品開発を進めている。

 同社は、見向きもされなかった物などから14商品を開発し、昨年度は約6千万円を売り上げた。

 村は「島には薬草もあるが、取り尽くしては再生も難しいため、商品開発の対象から外した。島を守りながら、発展させたい」と話している。(南部報道部・又吉健次)

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