青色LEDの開発でノーベル物理学賞を受賞した天野浩名古屋大学大学院教授(54)の講演会が16日、浦添市てだこホールであった。初めて来県した天野さんは、父の戦争体験を聞いて育った経験から「戦争体験が後世にどう伝わっているのか知りたく、ずっと沖縄に来たかった」と語った。

講演するノーベル物理学賞受賞者の天野浩名古屋大学大学院教授=16日午後、浦添市・てだこホール

 父は太平洋戦争時、静岡県で米軍の機銃掃射から逃れて生き延びた。今回初めて糸満市のひめゆりの塔を訪れ「伝えることが難しい戦争体験がしっかり残されていると知った」という。

 また、自身の学生時代を振り返り「小中学生のころは何のために勉強するのか分からず、出来の悪い生徒だった」と打ち明けた。しかし、大学で青色LEDの研究に出合い「自分が人生を懸けてやるべきことは、人の役に立つことだと気付いた」。訪れた中高生ら約千人に「いろいろなものに興味を持って、自分の道を見つけて」とエールを送った。

 「諦めそうになったときどう乗り越えたのか」との高校生の質問には「実現できたら世の中が変わる、それを自分がやるんだというイメージを常に頭の中に持つことが秘訣(ひけつ)」と助言した。