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  • 閏月の問題で18年後、旧暦が作れなくなる
  • 大安・仏滅どうなる? 婚礼に支障も
  • 「民間で解決すべき」と国は関与しない構え

 あす19日は旧正月。しかし、2033年の冬至から翌年の春分にかけて、旧暦が作れなくなる事態が来る。季節とのずれを正すための、「閏月(うるうづき)(ユンヂチ)」をいつ設けるかの計算ができなくなるからだ。18年後の話だが伝統行事や漁業、農業などで旧暦に根差した生活を送る人々が多い沖縄では、影響は大きい。(新里健)

旧暦の2033年問題について語る沖国大非常勤講師の稲福政斉さん=糸満市

 旧暦は1年354日で、新暦の365日に11日足りない。そこで、不足日数が1カ月分たまって1年が13カ月になる年に、同じ月を繰り返すのが閏月。約3年に1度巡ってくる計算だ。12年は旧暦の3月が2回あり、新暦の4月21日~5月20日が閏月に当たった。

 暦や年中行事に詳しい沖縄国際大学非常勤講師の稲福政斉さん=糸満市=によると、伝統的な閏月の定め方に従うと、今まで「候補月」は一つだけしかなく、すんなり決まってきたが、33年以降は同年11月と翌34年1月の二つ生じる。どちらを選ぶかのルールがないため閏月が決められず、旧暦が作れなくなるという。

 暦を所管する国立天文台は決めてくれない。1872年以降、国が公式に定めるのは新暦だけだからだ。担当者は「旧暦は民間で任意に作られ広まっている。『2033年問題』は承知しているが、民間で解決すべきで国は関与しない」と話す。

 今の旧暦は1844~72年に日本で公式に使われた「天保暦」。非公式となった後も約170年間、重宝されてきた。稲福さんは「天保暦以前の江戸幕府は不具合を正すため、40~50年ごとに『改暦』してきた。100年以上も使い続ければ、破綻が生じるのは自然」と語る。

 では誰が解決に動くのか。意外にも稲福さんは「婚礼業界だ」と予想する。旧暦が作れないと、旧暦に基づく仏滅、友引など「六曜」も定まらない。「大安がいつか分からなければ、多くのカップルが挙式日を決められなくなるから」だという。

 春節を迎える中国では、政府が今も公式に中国式の旧暦を作り「2033年問題」も解決するとみられる。