高校野球の第99回全国選手権沖縄大会第9日は9日、沖縄セルラースタジアム那覇ほかで準々決勝4試合を行い、八重山農林、糸満、美来工科、興南が準決勝に進んだ。

八重農-浦添商 7回表八重農無死、初球を左越え本塁打し、ナインに迎えられる宮城羅(右から2人目)=沖縄セルラースタジアム那覇(渡邊奈々撮影)

 八重農は二回に3点を先制して主導権を握ると、七回にも宮城羅がソロ本塁打を放つなど、終盤に加点。15安打を放って浦添商業に6-2で勝ち、初の4強入りを決めた。

 糸満は1-2で迎えた八回、山口房倫のスクイズで同点に。さらに2死一、三塁の場面で重盗を仕掛けて逆転し、3-2で第1シードの沖縄尚学を破った。

 美来工は山内慧が6安打1失点で完投。3-1の九回1死二、三塁のピンチでは2者連続三振を奪い、宜野座を3-1で破った。4強入りは前身の中部工業が優勝して以来38年ぶり3度目。

 興南は今大会初先発の上原麗男、1年生左腕の宮城大弥が完封リレー。2投手で宮古打線を4安打無失点、13奪三振に抑えて好投し、3-0で下した。

 第10日は15日、同球場で準決勝を行う。

 ◆宮城ソロ チームに勢い

 打線活発な八重山農林が15安打を放ち、浦添商業に6-2で快勝。4投手の継投で7安打に抑え、さらに守備は無失策。攻守で浦添商を上回った。 

 八重農は二回2死から下位打線からの集中打で3点を挙げ流れを引き寄せた。だが、三回以降、毎回安打を放つも無得点。粘る浦添商に1点差に詰め寄られた七回表、長打力のある捕手の宮城羅の打球が球場をどよめかせた。甘く入った変化球を真芯でとらえ左翼スタンドへ。公式戦初という本塁打がチームをさらに勢いづけた。

 八回に適時打、九回にはスクイズで加点した八重農。投げては4番手で登板した屋良部将司が終盤3回を被安打1、無失点に抑えるなど4投手が「適材適所」の役割を果たした。

 砂川玄隆監督は「八重高や八商工などレベルの高い野球が近くにあり、学ばさせてもらっている。22人と部員も少ないからこそ、より実戦練習を積み重ねた結果がここで生きている」と誇る。

 3年の東与那覇明寛主将が「勝ち癖がついて自信もついてきた」と言えば、本塁打を放った2年の宮城は「優勝して甲子園に行きます」と宣言。チームはまさに上げ潮ムードだ。(新垣亮)