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  • 沖縄県の大型MICE施設計画で、黒字転換や波及効果などを再調査
  • 内閣府に需要推計の精査を求められ、本年度予定の基本設計も未着手
  • 試算を元に、2020年度オープンに向け政府に財政支援を要請する

 沖縄県が、与那原町東浜と西原町東崎地区にまたがるマリンタウン地区に予定している大型MICE施設について、当初の推計を改め、「開業6年目に黒字転換、開業12年目の県内経済波及効果581億円」との目標値に再設定したことが10日、分かった。

 翁長雄志知事は11、12の両日、内閣府や主要政党に説明した上で、2020年度オープンに向けた財政支援を要請する。需要推計を精査するよう内閣府に求められていたことから、独自に再調査し算出した。

 内閣府は5月下旬、県がMICE事業者を公募する16年11月までに出した推計値と、その後に事業者側が出した推計値に違いがあるとして、県に説明を求めた。

 根拠の明示を求める内閣府と、妥当性への理解を求める県の間で認識が一致せず、17年度の一括交付金の交付めどは立っていない。結果として、県は落札事業者と契約を交わせない状態で、本年度予定の基本設計は未着手となっている。

 内閣府からの指摘を受けて県は、大型MICEの運営企画会社や旅行社など12社を対象に需要を調査。交通需要などさまざまな統計の将来予測に使われる手法で、妥当性を再検証した。

 新たな目標値では、大型案件(参加者千人以上)の開催件数を当初推計の131件から164件に修正。事業者単独で誘致するのではなく、産学官で全県的に取り組む施策を反映させた。

 県が事業者に支払う指定管理料は12年間で18億4千万円を見込んだ。運営が好調であれば、指定管理料を減額するとともに利益を県に還元する仕組みを設ける。

 大型MICE施設の延べ床面積は沖縄コンベンションセンターの6倍だが、指定管理料は同センターの2・3倍に抑え、効率的な運用を図る。

 要請には、MICE関連としては初めて、県経営者協会の安里昌利会長、沖縄観光コンベンションビューローの平良朝敬会長、古堅國雄与那原町長、上間明西原町長の4者が知事に同行する。新たな目標値の妥当性や大型MICE施設の必要性を改めて国に説明し、7月中に一括交付金の交付決定を目指す。