早朝からの電話にヒヤリとした。中部に住む読者からの情報提供で、自宅近くで「ヒアリ」と思われるアリが見つかったと。新聞に載っていたものとそっくりで、取材してほしいとの連絡だった

▼コップに捕らえられた1匹のアリ。本物なら大変なニュースだと思い、専門家へ問い合わせを急いだ。素人目にはよく似ていると思ったが、結果は違った

▼強い毒を持つ南米原産のヒアリが6月に国内で確認されて以来、ヒアリを疑う問い合わせや情報が県などに寄せられているという。今のところ県内で発見されていないが、国内で次々と確認される中、関心が高まるのは当然だろう

▼環境省那覇自然環境事務所によると、国内の300種類余のアリのうち約150種が県内にいて、似たものも多いとか。同事務所は、水際対策を進める県と沖縄科学技術大学院大学と連携して見極め方などを促すパンフレットも作成した

▼そもそも専門家でも顕微鏡でみないと判別は難しいという。普段みかけない、似ているアリを見つけたら素手で触れずに、関係機関へ連絡してほしいと呼び掛ける

▼先述のアリはよく似た「ツヤオオズアリ」の可能性があると教えてもらった。まずは相手を知ることが大切だろう。「蟻(あり)の一穴」にならないためにも、万が一に備え、関心を持ちつつ冷静な対応を心掛けたい。(赤嶺由紀子)