最も進行度の高い「ステージ4」のがんが胸部に見つかり、闘病生活を送っている写真家の石川真生さん(64)を支えようと立ち上がった「生きろ!撮れ!石川真生!」プロジェクトの実行委員会が11日、沖縄県庁記者クラブで会見し、治療や写真展開催のための支援基金に協力を呼び掛けた。

術後6日の病床でインタビューに答える石川真生さん(実行委員会提供)=9日

 3日、約12時間に及ぶ摘出手術を乗り越えた石川さんも、入院先の病床からのビデオメッセージで「写真の神様が与えてくれた命。早く現場に戻り、死ぬまでずっと沖縄の人間の生きざまを撮りたい」と語った。

 半世紀近く一貫して沖縄に生きる人々に焦点を当てた写真を撮り、11月にフランスで開催される世界最大の写真見本市「パリフォト」に出展が決まるなど、海外でも注目を集める石川さん。検診で3度目のがんが見つかったのは2月で、主治医は「いま手術すれば命を救える」と勧めた。

 だが、石川さんは新作となる「大琉球写真絵巻パート4」撮影や、写真展・写真集出版のための訪米を優先し、手術が延びていた。

 会見で、実行委の友利真由美さん(40)は「実は手術も死ぬのも怖いと弱音を吐くこともあった。いろんな葛藤の中で物事を決めてきたと思う」と振り返った。

 3日の摘出手術は成功し、12日にも退院予定だが、実行委の渡瀬夏彦さん(58)は「予断を許さない状況で、今後も多額の治療費が見込まれる。彼女にとって撮ることは生きることそのもの。世界中に作品を見てもらうため、皆さんの力を貸してほしい」と支援を訴えた。

 実行委はインターネットを通じて広く資金を募るクラウドファンディング(CF)で、8月末まで250万円を目標に募る。資金はがん治療ほか、9月5日から那覇市民ギャラリーで始まる「大琉球写真絵巻パート1~4」の写真展開催に充てる。

 展示作品は全長約120メートル、計90点。琉球王国時代からの沖縄の歩みを風刺を交えて表現した創作写真が中心で、病を押して撮影した新作もある。

 支援はCF(https://motion-gallery.net/projects/Maoishikawa-2017)かゆうちょ銀行、記号17010、番号18182421