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  • 山城議長は「明らかに不当。嫌がらせ」と抗議
  • 拘束は米軍の判断で、県警との事前調整なし
  • リーダー逮捕を避けてきた県警にいらだちか

 名護市辺野古の新基地建設に対する抗議行動のさなか、米軍キャンプ・シュワブに侵入したとして刑事特別法違反の疑いで県警に逮捕されていた沖縄平和運動センターの山城博治議長(62)と男性参加者(63)の2人が23日夜、名護署で釈放された。那覇地検は今後、任意で調べを続ける方針。複数の県警関係者によると、22日の拘束は米軍独自の判断で、県警との事前の調整はなかったという。

釈放され、支援者の前で礼を述べる沖縄平和運動センターの山城博治議長(右)=23日午後7時46分、名護市東江の名護署前

 釈放された山城議長は「(提供区域との境界を示す)黄色のラインは越えていない。私は騒ぎを抑えようと、皆にとりあえず下がろうと言っただけ。明らかに不当だ」と抗議した。「集会の日に逮捕というのは、嫌がらせだ。だが、逆に県民の怒りに火を付けた」と強調した。

 名護署前には午前から市民最大約100人が集まり「仲間を返せ」と繰り返し抗議の声を上げた。午後7時45分ごろ、山城議長が署の建物から出てくると、抱き合って喜んだ。山城議長を助けようとして逮捕された谷本大岳さん(63)=宮古島市=もその約15分後に釈放された。「怒りしかない。何が何でも、新基地建設は絶対に止める」と語った。

 一方、複数の県警関係者は米軍による2人拘束について、「寝耳に水だった」「意図は分からない」と語った。フェンス外の境界線を越えたとして刑特法を適用するのも異例だという。抗議行動激化を警戒してリーダー逮捕を避けてきた県警に対し、米軍がいら立ちを強めていた可能性がある。

 名護署は23日、2人を那覇地検に送致。地検が裁判所へ勾留請求せず、釈放した。逃亡や証拠隠滅の恐れがなく、勾留の必要はないと判断したとみられる。