沖縄県立図書館(城間盛市館長)の新収蔵資料展が25日同館で始まり、2005年に米国で見つかった昭和初期とみられる「那覇市全図」が初めて公開された。縦79センチ、横100センチの青焼きで複写された旧那覇市の地図に、地番が記載されているのが特徴。同じ地図はこれまでに確認されていない。同館2階の郷土資料室で3月2日まで展示される。

「那覇市全図」の一部。現在の前島に「塩田」(中央付近)があり、周辺が区分けされ、地番が振られていることが分かる

県立図書館で初めて公開されている「那覇市全図(1933年ごろ)」=那覇市寄宮の同館

「那覇市全図」の一部。現在の前島に「塩田」(中央付近)があり、周辺が区分けされ、地番が振られていることが分かる 県立図書館で初めて公開されている「那覇市全図(1933年ごろ)」=那覇市寄宮の同館

 那覇市全図は05年に、米国カリフォルニア州在住で共に宜野湾市出身の呉屋茂夫さん、君子さん夫妻が、知人の米国人がオークションにかけて処分しようとしていたところを譲り受け、自宅に飾っていた。その後「沖縄の役に立ててもらいたい」と13年に県立図書館に寄贈した。米国に渡った経緯は不明。

 地図は首里、真和志、小禄地域は入らない旧那覇市の範囲が明白で、区分けされ地番が一つ一つ振られている。「崇元寺」の向かいに「軌道会社」があることから、那覇-首里間の路面電車が廃止された1933年以前のものとみられる。

 「沖縄県庁舎」「水産学校」といった公共施設から、当時浮島だった「奥武山」、前島の「塩田」などが記され、同館は「当時の那覇全体が把握できる貴重な地図」としている。展示が終わった後は複製し、閲覧できるようにするという。

 同展では本年度に同館が収蔵した郷土関係の約6700タイトル(1月末現在)のうち198タイトルを展示。34年に観光客が撮影した写真や、35年のアルゼンチン移民の写真など古いアルバムもある。