沖縄県と那覇市など5市は18日、1981年以前に建てられた大規模施設について、対象の37施設のうち、市役所やホテル、病院など6割近い22施設で震度6強~7の地震で倒壊の危険性が「ある」または「高い」とする診断結果を初めて公表した。倒壊の危険性がある、高いと診断された施設の中には、多くの住民が利用する名護市役所や宜野湾市役所、県立中部病院(南病棟)のほか、災害時の避難所となる施設も含まれており、各自治体には早急な対策が求められる。

震度6強~7の地震で、倒壊する危険性がある、高いと診断された施設

 東日本大震災などを受けて、国は2013年に耐震改修促進法を改正。1981年以前に建てられた大規模施設の耐震診断と、自治体に対する結果の公表を義務化した。県内の対象は37施設で建築主事がいる那覇、宜野湾、浦添、沖縄、うるまの5市は単独で、それ以外は県がまとめた。

 公表した内容は「建築物の名称」や「安全性の評価結果」「耐震改修等の予定」など6点。県などの自治体が対象施設から上がってきた結果を、国の指標に基づき倒壊の危険性が「低い」、「ある」または「高い」に分けた。

 倒壊の危険性がある、または高いと診断された公共施設は11施設。県立中部病院は県の災害拠点病院に指定されている。本紙調べで避難所として使われるのは6施設だった。また、現在休館中の那覇市民会館を除く21施設が耐震に向けて対策を講じている、または予定していると回答した。

 県建築指導課の担当者は、公表施設について1981年以前の建築基準で建てられたことから「建築基準法には違反していない」と強調する。今後は、施設の所有者へ改修費総額の最大23%を国や県、市町村が補助する制度を活用して対策を講じるよう指導、助言していくとした。

 他府県よりも公表が遅れた理由については「(施設から)提出されたデータの精査や建物の所有者への説明などで遅れが出ていた」と説明した。