那覇市内の小学校で起きたのは1947年3月11日。それから27年後の3月2日には同じ市内の幼稚園で。さらに35年たった2009年1月19日には糸満市内の老人ホームを襲った

▼不発弾の爆発である。死傷者は小学校・幼稚園あわせて80人に上り、老人ホームは爆風で施設が被害を受けた。さる大戦で日米の軍隊が沖縄の地に降らせた砲弾の犠牲は、戦後70年たつ現在も収束の見通しはない

▼幼稚園での爆発から2日後に旧知念村の海岸で不発弾爆発にあった男性は、当時を振り返り「戦後十数年後に生まれた自分が戦争の被害を受けるとは思わなかった」と語っていた

▼戦争は後世に生きる者も苦しめ続ける事実に、過去の戦争を学ぶ理由がある。「過去に学ばない者は、過ちを繰り返す」とは複数の先達が残した言葉。過去を知らなければ未来も同じ悲劇が繰り返されるという

▼安倍晋三首相による戦後70年談話はどうなるだろう。談話に関する有識者懇談会がこのほど始動した。これまでの談話で触れた「侵略戦争の反省」の踏襲に慎重な一方、未来志向を打ち出すと報じられている

▼けれど論語には「過而不改、是謂過矣(過ちて改めざる、これを過ちという)」とある。過去の過ちを反省しないことこそが本当の過ちの意味。過去の反省と未来志向は不可分なのである。(黒島美奈子)