2年前、特定秘密保護法の法案説明会に参加した。米軍基地の新たな使用機配備の情報が機密指定された場合を問うと、政府の担当者は「情報は提供できず、国会でも秘密会の扱いになる」と説明した

▼使用機や部隊の配備は基地の機能を変え、県民生活に与える影響は大きい。そのような重要な情報も機密扱いで隠蔽(いんぺい)される想定に、安全保障の名の下で秘密が際限なく拡大するのではないかという危機感を痛感した

▼不安が現実のものになったようだ。県道70号の共同使用の合意文書を県が情報公開条例に基づき開示を決めたことに、国が開示は違法として決定の取り消しを求める訴訟を那覇地裁に起こした

▼共同使用は日米合同委員会の合意事項で、日米の同意がなければ開示するのは違法という。もともと住民の生活道路として共同使用が認められた合意のどこに開示できない理由があるのか

▼国は、文書開示で日米の信頼関係が損なわれる恐れがあることを理由に挙げている。知る権利を守る情報公開が日米同盟に踏みにじられる構図が浮かび上がってくる

▼政府首脳がよく使う言葉を借りれば、県は条例に基づき、「粛々と」開示を決めただけだろう。北朝鮮は軍事を優先するという先軍政治といわれる。米国の顔色だけをうかがう日本は「先米政治」が横行している。(与那原良彦)