沖縄戦で米軍の捕虜となり、ハワイに移送された沖縄県出身者らとみられる名簿が県公文書館(南風原町)に保管されていることが21日までに分かった。同館が1997年に米国立公文書館から収集した資料の一部で、2002年から「憲兵隊長文書」として公開されていたもので、総合研究大学院大学でハワイ日系人の強制収容を研究する秋山かおりさんが2月に確認した。

県公文書館に所蔵されている元ハワイ捕虜の県出身者名簿

 名簿には氏名や生年月日、捕虜番号、近親者(留守家族)、住所または本籍地が英字で記載されており、1945年8月~11月にかけての日付が確認できる。

 秋山さんによると約3600人分が確認できるというが「沖縄以外から移送されてきた人が含まれている可能性もあり、今後精査する必要がある」と述べた。また、片仮名で記載された別の資料も同館に所蔵されていることも確認した。

 元ハワイ捕虜を巡っては、現地収容所で亡くなった12人の慰霊祭が6月に初めて開かれた。捕虜経験者で同慰霊祭実行委員会共同代表を務めた渡口彦信さん(90)の名前も名簿にあった。渡口さんらは12人の遺骨と捕虜名簿の収集・返還を国に求めるよう、14日に県へ要請していた。

 名前を確認した渡口さんは「米国にはあるだろうと思っていたが、県公文書館にあったとは驚きだ。覚えていた捕虜番号とも一致する。資料を分析し、ハワイ捕虜の全体像がみえてくると、最終目的である遺骨の返還が思ったよりも前進するかもしれない」と期待した。同じく捕虜体験者の古堅実吉さん(88)の名前も確認できた。