沖縄県立中部病院(松本廣嗣院長)で脳死と判定された30代男性の臓器摘出が8日午前、同病院で行われた。午前6時前から9時半ごろにかけて心臓と肺、肝臓、膵臓(すいぞう)、腎臓の各臓器が提供先病院のチームによって摘出され、各病院に移送された。中部病院と県外4病院の計5病院で移植される。

 脳死後の臓器提供を可能にした1997年の臓器移植法施行後、県内からの臓器提供は初めて。松本院長は、承諾した家族に感謝した上で「臓器移植ネットワークはじめ関係者の協力で、ご家族のご希望に沿って無事、臓器提供が実施された。今後はすべての臓器の移植が成功することを願っている」とのコメントを文書で発表した。

 最初に摘出されたのは、東京大病院のチームによる心臓。チームの医師や臓器を載せた車両が午前7時49分に中部病院を出発。パトカー先導でうるま市州崎の津梁公園に行き、県ドクターヘリで午前8時前に那覇空港へ向けて飛び立った。那覇空港から羽田空港まではチャーター機、その後はヘリで病院に運ばれ、50代男性へ移植する。

 中部病院では40代男性への腎臓移植が行われ、肺は長崎大病院、肝臓は慶応大病院、膵臓と、もう片方の腎臓は九州大病院で移植される。