【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊のダンフォード総司令官は10日、米上院軍事委員会の公聴会でアジア太平洋地域における海兵隊の分散移転について、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の進展を懸念していると述べた。海兵隊トップが移設作業の現状を憂慮していることを示した発言だが、日米両政府は2012年に普天間移設とグアム移転を切り離すことで合意しており、総司令官の発言は整合性を問われそうだ。

 アジア重視戦略に関する懸念について問われたダンフォード氏は、グアムやハワイ、オーストラリア、岩国基地(山口県)などへの海兵隊の分散移転計画などの進捗(しんちょく)状況について説明する中で「懸念すべき問題の一つは、明らかに普天間飛行場の移設計画の進展であり、日本でどう進展するかだ」と指摘。

 「(在沖海兵隊を)普天間飛行場から退去し、グアムに移転するためにも、代替施設を持たなければならない」と述べ、辺野古移設が「重要な意味を持つ」と強調。グアムやオーストラリアなどへ兵力を分散させることで同地域における即応体制が強化されるとの見方を示し、米議会の理解と予算確保における協力を求めた。

 同じく公聴会でグアム移転の進捗状況について問われたメイバス海軍長官は「後日、報告書を提出する」と証言。公聴会後に本紙の取材に対し、普天間移設は辺野古埋め立て承認などで「着実に進展している」と楽観視する姿勢を示した。