【名護】沖縄防衛局は12日午前10時半ごろ、米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設に向けた海底ボーリング調査の掘削を再開した。キャンプ・シュワブ沿岸に設置されたスパット台船の中央から長い杭(くい)がゆっくりと海面に下りていくのが確認された。海上には2基のスパット台船があり、残り1基も深場の地点に移動、掘削の準備を始めている。

辺野古沖で再開された海底ボーリング調査=12日午前、名護市

 シュワブゲート前では同日午前、掘削再開を警戒する市民ら約100人が座り込んだ。県警機動隊がごぼう抜きで排除し、混乱が続いた。

 海上では立ち入り禁止区域を示すフロートをはさみ、海保のゴムボートと抗議する市民の船がにらみ合い、騒然となっている。市民2人が拘束された。

 掘削は昨年9月以来、約6カ月ぶり。翁長雄志県政になってからは初めて。翁長知事は県の岩礁破砕の許可区域外での作業停止を指示しているが、ボーリング調査は許可区域内で、防衛局は指示違反に当たらないと判断した。調査の履行期限は3月末になっているが、政府は再延長の可能性が高いとみている。300メートル規模の仮設岸壁の建設作業にも近く着手する。

 防衛局は陸域と浅場、深場の計21地点で海底ボーリング調査を計画。昨年8月に着手し、陸域5地点と浅場7地点の計12地点で掘削を終えた後、同9月に台風のため、中断した。また同11月の知事選、同12月の衆院選への影響を避けようと再開を見送ってきた。

 ことし1月15日に海上作業を再開。残りの9地点と、新たに追加した3地点の深場12地点でボーリング調査に向け、ブイやフロートを設置し、スパット台船を組み立てるなどの準備を進めていた。