沖縄県商工労働部は2015年度から製糖時に出る廃糖蜜を活用して自然の中で分解されるバイオプラスチックなどの原料になるヒドロキシ酪酸(らくさん)の生産技術を向上させるため、実証実験に入る。糖類を食べて、ヒドロキシ酪酸をつくる海洋微生物のハロモナス菌を県内各地で採取。効率よく生産するハロモナス菌を発見しており、実験で生産体制の確立を目指す考えだ。

 15年度予算に1億3千万円を計上。県工業技術センターが4年間かけて取り組む。13日の県議会経済労働委員会で砂川利勝氏(自民)の質問に同部ものづくり振興課の古堅勝也課長が答えた。

 センターは、雑菌の繁殖しにくい高アルカリ性の環境でも活動できるハロモナス菌を採取。高アルカリ性の環境でヒドロキシ酪酸を作ることで、雑菌処理の機械設備を簡素化でき、設備投資を抑えられるという。

 県内製糖工場から出る廃糖蜜は年間1万8千トンあり、8割は肥料などに活用されている。残り2割は廃棄されるため、有効活用が課題となっていた。

 センターは2割分を活用する生産体制の構築を目指す。ヒドロキシ酪酸は、バイオプラスチックのほか、点滴の成分や薬品にも活用されており、どのような需要があるか市場調査も実施する。

 【ことば】ヒドロキシ酪酸 自然界では微生物が栄養分として、糖類から作っている。人間も体内でアミノ酸をもとに作っており、主に脳のエネルギー源としている。