米軍機から、また部品が落下した。米空軍の電子偵察機RC135Vが16日に沖縄周辺海上を訓練飛行中、重さ907グラムのグラスファイバー製パネルを落とした。米軍機からの部品落下事故は今年に入り6件目となる。

 前日には、米軍普天間飛行場所属のオスプレイがアルミニウム製部品を落下させていたことが、明らかになったばかりだ。あってはならない事故が頻発する、まさに異常事態である。翁長雄志知事は緊急会見し「怒り心頭」と語気を強めた。知事の憤慨は当然だ。

 いずれの事故も幸い人身への被害はなかったが、一歩誤れば大惨事につながる。航空機からの落下物は、重量の軽重を問わず、空からの凶器だ。県民の生命や財産は常に脅かされ続けているのである。

 県議会は2月、米軍機の安全管理と事故の再発防止などを求める抗議決議と意見書を全会一致で可決した。にもかかわらず、落下は止まらない。

 米軍は県民の不安や怒りを受け止めず、問題を軽んじているとしか思えない。オスプレイの事故では、日本側に通報があったのは発生から4日後だった。事故を起こしたRC135V偵察機は、落下翌日も嘉手納基地を離着陸していたことが確認されている。

 加えて、政府の方にも重大視する気配が全く感じられない。中谷元・防衛相は遺憾の意を示しつつも、原因究明までの飛行停止の判断は、米側に委ねられるとの認識だ。

 自国民の生命よりも米軍の便宜を優先する姿勢は納得できない。事故の原因究明と公表、再発防止の徹底を求めたい。それまでは同型機の飛行は中止すべきだ。

    ■    ■

 安倍晋三首相は、普天間飛行場を名護市辺野古に移設し、沖縄の負担軽減を図ると強調している。だが、その言葉とは裏腹に、実際は基地機能をより強化する方向へと進むばかりだ。しかも県民への説明はなされていない。

 米軍は2017年に最新鋭ステルス戦闘機F35を岩国基地(山口県)に配備する予定だ。同基地を拠点に、伊江島補助飛行場や嘉手納基地でF35の離着陸訓練を計画している。普天間のオスプレイや、普天間から岩国に移駐した空中給油機KC130などとの一体運用を念頭に置いた訓練も展開する見通しだ。

 地元は不安を募らせているものの、外務省は「米軍の計画を地元へ説明する立場にない」という。事実関係を確認し、知らせるという最低限の配慮すらみせない。

 辺野古へ計画している新基地でも、強襲揚陸艦の運用を前提にしているのではないか、との懸念が強まっている。

    ■    ■

 辺野古に新基地が完成すればキャンプ・シュワブ、ハンセンと基地として地続きになり、隣接する北部訓練場、さらに伊江島補助飛行場を含め、北部一帯は訓練環境としてかつてないほど機能強化される。

 米軍機がわが物顔で頭上を飛び、基地と隣り合う生活を強いられている県民は、今以上に危険にさらされる。安倍政権が主張する「負担軽減」が、実態を反映していないのは明らかだ。