フィリピンに移民した沖縄県出身男性と現地女性の間に生まれ、太平洋戦争の混乱で同国に取り残された日本人2世の仲地リカルドさん(82)、岸本ヤス子さん(80)が9月下旬、初めて沖縄を訪れる。2人は、父親の身元や親族につながる手がかりを求めており、帰国を支援する日本財団、フィリピン日系人リーガルサポートセンター(PNLSC)が7月31日、県庁で会見し情報提供を呼び掛けた。

仲地リカルドさん

岸本ヤス子さん

後列の実線で囲まれている人物が小学生時代の岸本ヤス子さん

仲地リカルドさん 岸本ヤス子さん 後列の実線で囲まれている人物が小学生時代の岸本ヤス子さん

 仲地さんは1934年9月25日、フィリピン北部の離島・コロン島出身。

 父ヘイジロウさんは22年頃、漁船で渡比し、他の県出身者と一緒に「モロアミ」という追い込み漁をしていた。戦中、ゲリラの捕虜になり殺害された。

 ヘイジロウさんの婚姻記録には、父「ヘイタロウ」、母「ニ」と記載されている。

 岸本さんは37年7月17日、同国南部のサンボアンガ市出身。父は同市のアイスクリーム工場で働いていた「伊裕(いゆう)」さん。戦後、日本に強制送還されたが、引き揚げ者名簿に「死亡」と記載されており、沖縄に帰る前に亡くなったとみられる。

 PNLSCの調査でみつかった外国旅券の発行表によると、伊裕さんは25歳で渡比し、本籍は名護市597。父は「伊八」。ハワイ移民の「伊昌」さんという弟がいるという。

 仲地さんは今年3月、岸本さんは今年6月に日本国籍を取得。2人は9月26~30日まで沖縄に滞在し、親族がみつかれば会って墓参りなどがしたいと希望している。

 情報提供はPNLSC、電話03(3355)8861。