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  • IP電話を使っている会社が国際電話通話料74万円を請求された
  • 3月10~14日の間、同じ機器での被害が全国で20件余りあった
  • IP電話は不正侵入の危険がある。パスワードや設定変更で自衛を

 【浦添】ある日突然、全く心当たりのない国際電話の通話料約74万円分を請求された。発信記録を調べると、2日間で何と約4千件-。そんな事態が3月、県内で起きた。電話回線の代わりにインターネット回線で通話するシステム(IP電話)を使っている場合、第三者がシステムに不正侵入する危険があり、個人宅か事業所かを問わず標的になり得るという。(平島夏実)

インターネット回線で結ばれたシステム機器=18日、浦添市内の設計事務所

インターネット回線で結ばれたシステム機器=18日、浦添市内の設計事務所

 「かなりの回数で国際電話をかけていらっしゃいますが、大丈夫ですか」

 浦添市内のある設計事務所は3月16日、NTTからの問い合わせに驚いた。13日午前2時半ごろから翌14日午後10時20分ごろまでの間、アフリカのシエラレオネに約4千件の電話をしたことになっていた。1回の通話時間は、ほとんどが30秒前後。全く覚えがなかった。

 18日に浦添署へ相談し、国際電話ができないようNTTで手続きをしたものの、通話料金の支払い問題を抱えたままでいる。

 設計事務所が使っていた電話は、インターネット回線で通話をするタイプ。約半年前に導入した。一般の電話回線を使うよりも通話料が安く済み、システムにつないだコピー機やファクス、パソコン間で情報を共有できるのも利点だ。

 一方、インターネットを通じて第三者がシステムに不正侵入し、勝手に電話をかける危険性がある。同設計事務所にビジネスIP電話を販売した業者によると3月10~14日の間、同型機器が全国的に20件余り被害に遭ったという。

 県内では昨年9月、4日間で100件以上、覚えのない電話がギニアとラトビアにかかったと本島内の事業所から県警へ相談があった。システム侵入は不正アクセス禁止法違反の恐れがある。

 どうすれば被害を防げるのか。県警サイバー犯罪対策室によると、(1)国際電話を使えない設定にして被害額を抑える(2)IP電話を設置する際、外部がインターネット回線に接続できない設定にする(3)回線切り替え機(PBX)のIDパスワードを定期的に変更する-などの自衛策がある。

 業者が設定した初期パスワードはネット上に漏れているケースもあるといい、注意を呼び掛けている。