外国人観光客が急増する京都市で、バスの混雑が問題になっている。市は観光地などを結ぶ路線が乗り放題となる「1日乗車券」(500円)を来年3月から600円に値上げする計画を進めている

▼車内は大型のキャリーバッグを手にした観光客で満席。停留所で待っていた市民がバスに乗れない、病院に向かうお年寄りが席に座れない、そんな光景が珍しくなくなっているという

▼京都市は地下鉄も使える1日乗車券を値下げして、観光客に混雑が激しいバスから地下鉄への乗り換えを促す算段だ。ただ、ワンコインで便利に使えるバスの1日乗車券は市民の利用者も多く、値上げによる混雑緩和策には不満も出ている

▼県内も観光客が急増し、レンタカーが交通渋滞に拍車を掛けている。そんな中、バス4社と沖縄都市モノレールが路線バス1日周遊パス券を発売する

▼購入できるのは観光客だけだが、価格は那覇と本島北部を往復すれば元が取れる2500円に設定。観光立県を目指す沖縄で、今まで企業が連携した周遊パス券がなかったのは不思議な気もするが、業界全体の取り組みは評価できる

▼交通手段が限られる沖縄で那覇近郊の交通渋滞は国内最悪だ。使い勝手の良い路線バス網の整備が進み、広がる個人旅行客のニーズに対応できれば、県民にとっても一石二鳥の試みだ。(知念清張)