熱中症患者が後を絶たない。中でも建設工事現場などの「屋外作業」での搬送が多くを占める。工事現場では、氷を常備したりファン付き作業服を配ったりと、あの手この手で対策をしている。

照りつける日差しで気温が上昇する中、ファン付きの作業服で働く作業員=2日午後、那覇市泉崎

 那覇市泉崎のバスターミナル跡地で進む再開発事業の建設現場。2日、太陽が照りつける中、タオルを頭や首に巻いた作業員たちが鉄骨を組んだり土砂をならしたりする作業をしていた。熊本県から来た作業員の冨田智信さん(37)は「沖縄は直射日光が強い。朝メシをしっかり食べて、この『空調服』で暑さをしのぐ」と真っ黒に日焼けした顔で話した。

 「空調服」とは、背中に小型のファンが付いた作業服のこと。服の中に風を送り込むことで汗を乾かし首を冷やす効果があるという。現場の工事を担う共同企業体(JV)の一つ、国場組はこの夏、制服にファンを取り付け作業員に支給した。自社以外の作業員にもファン付きを着るよう勧めている。現場では昨夏、作業員2人が熱中症を訴え病院で手当てを受けた。大事には至らなかったが、同社が対策に本腰を入れるきっかけになった。

 安全管理を担当する同社の黒島幹夫さんは毎朝、熱中症の危険度を示す「暑さ指数」を測り、朝礼で作業員に注意を呼び掛ける。ブロックアイスを買い飲料水を冷やしたり、塩分を含むあめや梅干しも休憩所に置いて作業員に食べてもらったりしている。黒島さんは「作業員の健康が工事を順調に進める上で大切だから」と話した。

 県内企業へ熱中症対策を呼び掛けている県建設業協会の源河忠雄常務理事は「熱中症で万が一のことがあれば企業にとっては死活問題。事故対策だけではなく、健康管理に一層の気を配らなければならない」と強調している。