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  • 沖縄県は30日までに全ての作業を停止するよう防衛局に指示した
  • 従わなければ昨年8月に出した岩礁破砕許可を取り消す
  • 防衛局は大型ブロックは破砕許可の対象外と説明されたと反論

 翁長雄志知事は23日午後、名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が県の岩礁破砕許可を受けた区域の外でサンゴ礁を破壊した可能性が高いとして、昨年8月に許可した条件に基づき、30日までの7日以内に海底面を変更する全ての作業を停止するよう指示した。翁長知事は県庁内で会見し「漁業調整規則違反の懸念が払拭(ふっしょく)できない」と強調。指示に従わなければ、岩礁破砕の有無にかかわらず許可を取り消す考えを示し「腹を決めている」と語った。

安慶田(右)、浦崎(左)両副知事とともに、新基地建設阻止で「腹を決めた」と話す翁長雄志知事=23日午後、県庁

県が沖縄防衛局に対し提出した海上作業の停止を指示する文書(画像の一部を加工しました)

安慶田(右)、浦崎(左)両副知事とともに、新基地建設阻止で「腹を決めた」と話す翁長雄志知事=23日午後、県庁 県が沖縄防衛局に対し提出した海上作業の停止を指示する文書(画像の一部を加工しました)

 県によると、岩礁破砕の許可をめぐり県が国に対し作業停止を指示するのは初めて。

 県は許可区域の内外を問わず、作業しないよう指示したことになる。防衛局が現場で進めている海底ボーリング調査や仮設桟橋の建設も含んでおり、当面の海上作業に影響が出る。

 県は19日、米軍が許可していない臨時制限区域内の立ち入り調査を申請、「できるだけ早い3日間の立ち入り」を求めている。防衛局には「制限区域を共同使用する者として県の調査が円滑に行われるよう責任ある対応」を要求した。

 防衛局が作業停止した場合、県は米軍から許可を得た時点で、速やかに制限区域内の潜水調査を実施。岩礁の軽微な破壊が確認されれば、ブロック撤去と原状回復を求めるとみられる。大規模な破壊が見つかれば、すぐに許可を取り消す可能性がある。

 県は防衛局が1月下旬以降に辺野古沿岸の海底に設置した大型コンクリートブロックが許可区域外のサンゴ礁を破壊した可能性が高いと指摘している。

 防衛局は、ブロックがフロート(浮具)などを固定するアンカー(投錨(とうびょう))の役割を持ち、県から岩礁破砕の許可対象にならないと説明されたと反論。一方、翁長知事は会見で「ブロック投下が岩礁を破砕していれば、許可を要する行為と思う」と認識が食い違っている。

 沖縄防衛局は23日午後2時半ごろに県から文書2件を受け取ったとし「内容を確認中」とコメントした。

 仲井真弘多前県政が、漁業調整規則に基づき岩礁破砕の許可を出した際「漁業調整や公益上の事由などで指示する場合は従うこと」と条件を付け、「申請外の行為をし、または付した条件に違反した場合、許可を取り消すことがある」と定めていた。

 【ことば】岩礁破砕 海底の岩石とサンゴ礁を破壊し、岩石や土砂を採取する作業。県は昨年8月、沖縄防衛局が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て工事の一環として、県漁業調整規則に基づき申請した岩礁破砕を許可し、米軍や工事用船舶以外の航行を禁じる臨時制限区域の内側に岩礁破砕許可区域(172ヘクタール)を設定した。しかし県は今年2月、防衛局が海底ボーリング調査再開のため海中に投入した大型コンクリート製ブロックがサンゴ礁を傷つけているとして、許可区域外での岩礁破砕に該当する可能性が高いと指摘、防衛局は否定している。