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  • 防衛局は、翁長知事の辺野古海底作業の停止指示は違法と主張
  • アンカー設置は県と調整済みで、県の許可対象ではないと説明する
  • 知事指示が無効との審査と、裁決までの執行停止を農水省に求めた

 沖縄防衛局は24日午前、翁長雄志知事の名護市辺野古沿岸での海底作業停止指示は違法として、行政不服審査法に基づき、無効を求める審査請求書と、裁決までの執行停止申立書を農林水産相に提出した。防衛局は知事の指示を「作業中断の理由に当たらない」と主張し、同日朝から辺野古沿岸の海底を掘削するボーリング調査を継続した。政府関係者は、知事が指示の中で作業停止の期限とした30日までに執行停止の判断が出るとの見通しを示した。

ボーリング調査が続くスパット台船を海上で監視するカヌー隊(手前)=24日午前10時すぎ、名護市辺野古(伊藤桃子撮影)

 防衛局は(1)県の岩礁破砕許可区域外でサンゴ礁破壊を指摘されている大型コンクリートブロック(アンカー)の設置は、県との事前調整で「許可不要」と言われた(2)那覇空港第2滑走路建設事業など国を事業者とする県内の埋め立て事業で、アンカー設置は許可対象ではない-の2点を理由に、知事の指示には違法性があると説明した。

 国が県に不服を申し立てる適格性については「一般の事業者と同じ立場で岩礁破砕に関する申請を行い、許可を有することから適格があると認識している」としている。

 水産庁は同日午後、県水産課に文書で内容を通知した。審査請求書に対する弁明書を30日以内に、執行停止申立書に対する意見書を27日までに提出するよう県に求めた。

 いずれも農水省内で防衛局の主張や証拠を求め、県の意見書、弁明書とともに、書面で審理する。農水相が結論となる「裁決」を出すことになる。

 菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で「違法性が重大かつ明白。一方、行政処分の体裁が整っていることから、審査請求と執行停止申し立てを行ったと承知している。工事は粛々と進めていく」と語った。

 中谷元・防衛相は参院外交防衛委員会で「知事の指示は無効」と強調。アンカー設置は許可対象外との認識を重ねて示し「われわれは瑕疵(かし)のない手続きで工事をした」と正当性を主張した。

 辺野古の海上では午前8時半ごろから、スパット台船2基に作業員数人が上り、杭(くい)が海中に入っているのが確認された。大型作業船のクレーンも稼働し、資材をつり上げていた。

 名護市辺野古の新基地建設で、翁長知事は23日、防衛局が県の許可を受けた区域外でサンゴ礁を破壊した可能性が高いとして、許可した際の条件に基づき、30日までに海底面を変更する全ての作業を停止するよう指示した。